語楽カフェ

趣味としての外国語学習

ダラダラと外国語学習について書いてみる (5)

ダラダラと外国語学習について書いてみる (5)

 

酒井先生の掲示板で「語彙力について」(http://bbs.tadoku.org/kb7.cgi?b=yayakoshiki&c=v&num=100) という話題で盛り上がっていたようです。

 

落ち着いたところでこっそりと。

 

 

多読の掲示板はSSSも酒井先生のものも「多読 vs 勉強」という対立構造になることが多く、そのAかBかと選択を迫る議論の進め方には注意が必要です。

 

論点を明らかにするために極端な例(あるいは純粋なケースと言い換えましょうか)を用いるというのは良いのですけれど。

 

AとBを結ぶ線を考えて、その両極端について考える訳ですが、AとBとの間という位置もあるでしょう。

その場合でも直線上でしか考えていないわけで、Aの軸とBの軸との平面で考える方が良いでしょう。

すなわち、勉強をものすごくやっていてかつ多読もものすごくやっている人もいるわけですから。

 

多読と言いつつ多読三原則は守るものの多く読んでいない人は多読では無いわけで。

 

英和辞典派であっても、最初の訳語しか読まない人もいれば、私のように上から下まで読んでその単語の意味領域の面積の中に訳語をベースに座標点を打ち込んだ後に多読で肉付けをしていくという人もいるわけです。

 

多読の掲示板で文法と語彙が良く問題になります。

 

多読で学ぶべきか学習で学ぶべきか。

 

コミュニカティブアプローチによれば大量のインプットが必要なわけで多読はいずれにせよやらないといけないわけですが、最近のFonFによれば、そこに学習を加味しないといけないわけで、そうなると、「多読で学ぶべきか学習で学ぶべきか」という問いに対する答は「両方で」となるでしょう。

 

文法について言えば最近何度も引用している「「フォーカス・オン・フォーム」を取り入れた新しい英語教育」に、クラッシェンによる文法の同心円の概念図が紹介されていました。

 

絵を描くのが面倒なので不等号で表すと

 

生徒が理解する英文法の全体<教師が教える英文法の全体<言語学で解明されている英文法の全体<実際に使われている英文法の全体

 

となります。

 

学習で身につく英文法(語彙と入れ替えても良いでしょう) などたかが知れているわけですから実践で(多読などで)身につける必要があるのは当然で、その一方で、学習で身につく英文法が既にそこにあるのであれば、あえて避けなくても良いのではないでしょうか。ただしその際には実践と紐つける形にしないとうまく行かないわけでそこにFonFが登場するというわけです。

 

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