語楽カフェ

趣味としての外国語学習

2007-03-14

國弘流 英語の話しかた その2

 

逆立ちの例が出されます。

 

歩けるようには自然になるけど、逆立ちはちゃんと練習しないとだめだと、区別をつけている。英語は、日本人には、逆立ちですよ(29ページ)

 

非常に良い喩えだと思います。

 

日本全体で、かなりの人が、楽をして英語を身に付けるという共同幻想にしがみついているんですね。(中略)そこをうまく、商売でつけ込まれますね(25ページ)

 

このようなことは多くの人が書いているにもかかわらず、未だに英会話教材・英会話学校に飛びつく人が後を絶ちません。

 

しかし、これは我々にとってはチャンスです。

 

彼らの英語ほとんどの場合上達しないのですから、この隙に地道に実力をつけて、一気に差を付けましょう。

 

同じ歩く、日本語を話すであっても、モデルさんや、アナウンサーはきちんと訓練するという話も出ています。

 

これは、私が最近書いていた、とりあえず到達した四技能を越えた部分は何か、日本人であっても現代国語試験合格する人と不合格になる人がいるその違いは何かという部分でしょう。

 

最初の喩えに、注文を付けるとすると、逆立ちのたとえでは、普通歩行と、逆立ちとが全く異なる行為になっていることです。

英語を話すことは英米人にとっては普通に歩くことですから、それが日本人になった瞬間逆立ちというのは、喩えとしては面白くないです。

 

見た目は似ているが実際は大きく難易度が違うというような喩えを私も探しています。

 

例えば、平地歩行と、高度7000メートルでの薄い酸素の中での歩行との比較。

 

ただ、「高度7000メートルでの薄い酸素の中での歩行」が実感としてイメージできないところに問題があります。。。。

 

続く



 

こども式シャドーイング

 

多聴多読マガジンの創刊号を読んで「こども式シャドーイング」という技術に驚き、その提唱者の酒井先生シャドーイング指導教室にまで参加した私でした。

 

がっ!!

 

私の考えていた「こども式シャドーイング」の定義と酒井先生のそれとが微妙に違っていたということが判明しました。

 

きっかけは最近発売となった多聴多読マガジンの第三号。

 

この辺りの話は、酒井先生のブログ引用されていますので、そちらをご覧いただければ良いのですが、このメールの後もメールが三往復くらいして、両者の相違点も明らかになり、酒井先生も定義を再考頂いているようです。

 

新しい定義については間もなく酒井先生ブログ発表になると思いますが、このやりとりの過程は非常に興味深いので皆さんにもご紹介したいと思います。

 

酒井先生に送ったファイルこちら エクセルファイルが開きます。

 

私は単純に、「耳->口」方式が「こども式」、「耳->脳->口」方式が「おとな式」だと考えていたのに対し、酒井先生は出てくる音のタイプも含めた定義にしていたことから、図の中できれいに切り出すことができないと私は感じました。

 

また、英米人が英語シャドーイングをする場合は、発音に問題が無く、「耳->脳->口」方式で行うにもかかわらず、これまでの酒井先生の定義では、こども式にもおとな式にも入らないという点も、不十分な感じがしました。

 

よって、こども式/おとな式のシャドーイングの定義から、出てくる音の要素を取り除き、テクニックとしての位置付けを与え、単純に、「耳->口」方式が「こども式」、「耳->脳->口」方式が「おとな式」とすることを提案させて頂きました。

(私の図で言えば、上段をこども式、下段をおとな式と呼ぶ)

 

さらに、こども式により正しい発音を身に付けたこども/おとなは、おとな式も正しい発音でできるようになっていますから、赤と青の矢印は、その後は右上から下に向かって折れ曲がっていくことになると思います。