イグレックプリュス(おやじ入り) あるいは「文章の直線的な制約への反乱」
イグレックプリュス(おやじ入り) あるいは「文章の直線的な制約への反乱」
新丸ビルの地下に「イグレックプリュス(igrek plus)」というお店があるのですが、この店の前を通るたびにドキドキします。
(サイトはこちら)
http://www.igrekplus.jp/concept/index.html
「イグレック」という音にドキドキします。
「イグレック」というのは「Y」のフランス語名称で、「i greque」ということで、ギリシャ語(起源)の「i」という意味です。
元々フランス語にはなかった文字なのでしょう。
どうして「イグレク」でドキドキするか考えてみました。
1. 「イグレク」という四つの文字が頭の中でグルグルと並びを変えて「クイレグ」となり、それが「ハイレグ」を想起させる。
(「ハイレグ」はひょっとして死語か?)
2. 「Y」という文字がビキニパンツを想起させる。
(中学時代にやりませんでした?男の子たち。WxYを縦書きにする遊び)
W
x
Y
まあ、それはそれとして。
これは個人的にはなかなかグレートな経験だと思っています。
三次元、四次元の自称を描写しても文章表現はその性質上、直線的にならざるを得ない(例えば写真ならイメージ全体が一度に目に入ってくるのに、それを文章で表そうとすると「右側には池があり、その周りには花が咲いていて、その花は....」とならざるを得ない)というときに、直線的で動かしがたいと思われていた「イグレク」が「クイレグ」と勝手に順序を変え、さらには明示的ではなかったアルファベットの「Y」にまで変質する。
印刷されてしまった文章だと難しいでしょうが、例えばweb上であれば、イグレクの文字が何秒かおきにクイレグに置き換わるとか、Yの文字になるとかいうことも可能でしょう。
(以前もどこかで書きましたが)
ページの各行の最初の文字をつないでいくと別の文が現れるとか、本から1メートル離れると、文字の集まりが人の顔に見えてくるとか、直線性という言葉の壁を破る試みはきっと世界で行われているに違いありません。探してみましょ。
フォトリーディングは読み手側からの掟破りかもしれません。
書き手はアルペジオで音を並べて送り出していたのに、読み手がいきなり和音として受け止めているというような。
読書の楽しみは奥が深いです。
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