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趣味としての外国語学習

時代は国際会計基準(IFRS)らしい その1

 

世の中は国際会計基準らしいです。
米国が国際会計基準を認める方向にシフトしたことで、これまで US CPAの資格取得を勧めていた予備校の中にも、IFRSの資格試験準備のコースを作ったところがありました。
http://www.abitus.co.jp/corporate/release/detail12.php
 
或いは、まずUS GAAPを覚えてからIFRSに行ったほうが良いよと、この時期にBATICを勧めているところもあるようです。
 
そもそもUS CPAの為の予備校が出来始めた頃、当時のAnjo などが、これからはUS GAAPが国際基準になるというような正しくない情報で学生集めをしていました。
Anjo を始めとしていくつかのUS CPA予備校が倒産したり撤退したりしたようです。
 
日本では「資格」という言葉の定義が広いので、医師免許も資格ですが、英語検定も資格です。
 
今回Abitusが準備クラスを提供するICAEWのIFRSのコースも、日本語の広い意味では資格ですし、英語では certificate/qualification と訳されるのでしょうが、license とはまた異なります。
レベル判定テストですから。
 
今回のコースの売り込み方も、「IFRSに関する知識は、国際展開をしている企業で働く上では言うまでもなく、日本国内で働く際にも今後不可欠になるということができます。」などと読むと、どうしてそこまで言い切れるのだろうかと疑問です。
 
日本基準が突然なくなるわけではなく、日本基準が国際基準に幅寄せしていくわけであり、ベースの日本基準があっての話ですし。
 
そもそも50時間で終了するようなレベルのコースですし。(ICAEWのサイトでは70時間程度と書かれているのですが大丈夫でしょうか)
 
IFRS Certificate(国際会計基準認定資格)と認定試験概要
英国並びにアイルランドでは、公認会計士協会が複数存在しますが、その中でもロンドンに本拠地を置くICAEWが、最も規模が大きく且つ認知度の高い団体です。 1880年に設立されたICAEWは、現在130,000人もの会員数を擁し、欧州で最大規模の会計士協会としてその名を知られています。独自の資格制度を有しており、IFRSの広範な知識と理解力を測ることを目的として、IFRS Certificate 試験を運営しています。
 
とありますが、世界的にはさらに大きいACCAも似たようなコースをやっています。
 
ICAEWの方が、70時間の勉強、12ヶ月以内に終了、2時間内60問の選択問題、合格ラインは70%であるのに対し、
ACCAのCertificateは、20時間の勉強、3ヶ月以内に終了、1時間の選択問題、合格ラインは50%です。
 
ACCAには、さらに上のレベルの試験があって、年に二回行われる3時間の筆記問題。
合格ラインは正答率50%のこちらは Diploma と呼ばれます。(Diploma in International Financial Reporting)
http://www.accaglobal.com/members/qualifications/dipifr/

 
私はACCAに所属する英国公認会計士ですが、CPD(継続教育義務)の関係で今年はACCAのCertificateを勉強中です*1
やはり20時間でやる範囲は限定的で、そこからあちこち手を伸ばしているのでやたらと時間がかかっています。
来年はDiplomaを受けてみようと思います。試験は日本は東京のBritish Councilで行われると思います。
 

*1:年間40時間の勉強が義務づけられています