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アグネス・チャンの「ひなげしの花」に撥音便と促音便の秘密を垣間見て気まずくなる話

アグネス・チャンの「ひなげしの花」に撥音便と促音便の秘密を垣間見て気まずくなる話

 

朝。駅に向かう途中の道端にケシの花を発見。

突然頭の中にはアグネス・チャンのヒット曲、「ひなげしの花」がグルグルし始めました。

 

おっかのうえ、ひんなげしぃの、はんなで

うっらなうの、あんのひとぉの、こぉころぉ

(丘の上、ひなげしの、花で、占うの、あの人の、心)

 

ここで疑問が浮かんだのは、二つめの「ひなげしの」と言うところは、「ひっなげし」と歌っていたか「ひんなげし」と歌っていたかということでした。

 

私自身は上に書いたように「ひんなげし」と歌っていました。

それに「ひっなげし」とはどうにも発音しづらいですし。

 

ということで、撥音便になるか、促音便になるかは何で決まるかを考えていました。

 

最初に思ったのは、後ろに続くのが有声子音/無声子音のペアがある子音(例えばt/d、p/b などのペア)の場合は、促音便「っ」となり、それ以外は撥音便になるのではないかということでした。

これは、次に続く音のための構えを舌や唇がし易いので、撥音便が容易になるのではと考えたものです。

 

ところが、2行目に「うっらなうの」とありますので、RやLの場合でも促音便になるということで、却下。

 

結論として、促音便にならないのは nとmと 母音ということではないかと収まりました。(私の知っている英仏伊語の範囲のみで考えています)

 

後に母音が続くケースについては、実世界で自分の後ろにボインが続いていた場合、しっくり来るのかどうかについては肯定も否定もせず微笑んでいるだけでしょうが、気まずい感覚になると思います。

そこで今日の語呂合わせ英単語。embarass

 

町の真ん中で百円玉をたくさんばらまいてしまった経験は「円バラしんぐ(embarassing)」。

 

それはそれとして「ひなげし」と最初に聞いた時にそれが花の名前だと分かる人はどのくらいいるのでしょうか。

 

「ケシ」の仲間だと分かる人はどのくらいいるのでしょうか。

 

最近の若い人であれば「ひなげし」を使って文章を作りなさいと言う国語の問題が出たら、

「もうすっかり夏だから、最近、日ぃ長ぇしぃ(ひぃなげぇしぃー)」

などと書いてしまうのではないでしょうか。

 

長押(なげし)という単語もありますから、緋色の長押のことかと思う人もいるでしょう。

 

それにもまして、アグネス・チャンの独特の発音にかかってしまうと、上の歌詞は

おっかぁのうえ、ひんなげしぃ のはなで

(お母さんの上に、ひん投げた、野花で)

などと曲解される可能性もあります。

 

「ひん曲がる」と言う単語があるのですから、「ひん投げる」という単語もあってもおかしくないでしょうし(それにしても、この「ひん」とはどういう意味だろう)、「ひんなげし」という古い形で後ろに続く名詞を修飾することもあるでしょう。

 

似たような種類で「ぶん殴る」「ぶん投げる」は、ブンブンと音がする感じがしますので、「ひん曲がる」も音かも知れません。

あるいは品性・品格が曲がってしまっていてどうしようもないと言うことかも知れません。

 

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