ヒマでなければ想像力は働かない
ヒマでなければ想像力は働かない
先日神保町から大手町まで歩いている時に、
「イメージ(image)とイマジネーション(imagination)は同じ語源だ」と今さらながら気づきました。
日本語の音の印象が強くてつながらなかったのでしょうか。日本語化しているから気づかなかったのでしょうか。
イタリア語やっていた時に気づきそうなものですが。(imagine イマージネ/ imaginazione イマジナツィオーネ)
ではフランス語ではどうかと考えていると、そう言えばフランス人は「H」の発音ができないから(「フランス人はエッチができない」ということではなく)、きっと「暇人(himajin)」を発音しようとすると「imagine(英語 イマジン)」となるに違いないと思いました。
「暇人でなければイマジンできない」ということでしょう。
国中が暇人で溢れれば、その国は「暇人ネーション(フランス人の発音ならばimagination)」の豊かな国になるでしょう。
10月は決算で忙しかったのですが、読んだ本の数は小説を中心に22冊。
小説を読んで想像の世界に引き込まれるというか、現実逃避というか、小説がそこに無ければ想像力がひとりでには働かないというか。
「村上陽一郎とキティちゃんと」と言う記事で、音楽は同じものを何回も聞くけど小説は一回読めばそれで終わりと書きました。
http://shibutora.g.hatena.ne.jp/shibutora/20091010/1255270012
私はその一回すら読まずに長い間来ました。
同じ理由で映画も見ずに。
妻Rのキティちゃんについての分析は面白かったのですが、「絶対音感 (新潮文庫)」にも似たような記述がありました。
音楽は言葉のように明瞭なシンボル性はありません。乳幼児のコミュニケーションを見ると、言葉も本来は情動的なものがもっとメインだとわかります。ただ、言葉はシンボリックなもの、つまり文法構造や意味、内容が非常に具体的すぎ、あまりにも発達しているため、情動的な側面は二の次でも研究は充分できます。でも、音楽は情動的側面がメインですね。体に訴えかけるものだけを求めて音楽を聴く人も、世の中にはたくさんいると思います。
この「絶対音感」という本は凄くいっぱい詰まった本でした。
私が外国語学習に関する本にはまっていた時期に読んだなら、もっと違う受けとめ方をしたと思います。(言語獲得と絶対音感の獲得の類似についてもあちらこちらに言及がありました)
お薦めです。
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