2006-05-12
「勉強法が変わる本―心理学からのアドバイス」岩波ジュニア新書
今読んでいる本です。ジュニア新書とバカにする事なかれ。いろいろなタイトルが出ています。
私も高校時代にこのような本をたくさん読んでいたら、「英語の成績が良いから文学部経由で高校の先生になる」などという近視眼的な発想で進路を決めなかったでしょうに。
今年うちの部に配属された認知心理学専攻だったから歓心を得ようとしてこの本を選んだわけでは決してなく、歳と共に記憶力が衰え、学習に対する意欲もなくなる中、心理学的アプローチから勉強法を見直し、外国語学習法に生かせるヒントを探そうとしたものです。(ブックオフで105円だったし)
この本の「3-3 文章を理解する」という章に、以下の内容がありました。
国語や外国語長文読解力をつけるにはどうしたら良いかという話で
「文章を理解すると言うことは、『筋のとおった解釈をつくりあげる』という一種の問題解決である」(89ページ)とした上で、それに必要なものとして、
1.語彙や文法などの言語的知識
2.文章の内容に関わる知識
の三つをあげています。
ここの話が面白いなあと思ったのは
「解釈は読み手の知識と推論能力に大きく依存して作られている。多くの場合、解釈のときに使われる知識や推論は、無意識的なものだ」(89ページ)
とあったことから、先日勉強法の話で書いた「本人が勉強法として意識していないものは、これがテクニックだとは教えられない」という話に関連していると思ったことが一つです。
もう一つは、
「自分の専門分野だから外国語で書かれていても(他の分野のものとの比較で)良く理解できる」ということは実感として多くの方が持っていると思うのですが、そうであるならば逆転の発想で、自分の専門分野を(日本語で)思いっきり拡げれば、外国語の文章に出会ったときもストレスを感じるケースが少ないのではないかということです。
分野を限定しない幅広い読書が必要だなあと思いました。
(読書しか情報ソースとして考えられないところに自分の発想の貧困さを感じるのですが..... まずは岩波ジュニア新書全冊制覇などという高校生のような目標も良いかも知れません....)
心理学的アプローチで、記憶・学習を語っていて、面白い本だと思います。ブックオフで見つけたら即ゲット、お薦めです。
これ以外に本書で紹介されていて気になった本。
「ガッポガッポ」と「チャリンチャリン」
そろそろ店頭在庫も無くなりつつありますので、先月のデビューの種明かし。
通訳ガイド(現在は通訳案内士)の試験向けの勉強法を中心としてインタビューを受けたものです。
かなり時間をかけて書きましたので、ご参考にしていただけると思います。
気になって仕方がない方は、上のリンクからアマゾンでご購入ください。
さて、
世の中が不況になってきたり、リストラされることや定年以降のことを考えると、小心者の私は焦ります。
周りからは「それだけ外国語ができれば心配ないでしょう」とか言われます。
自分の方でもそうなると、「外国語学校の講師をするか、通訳翻訳をやるか」とか考えます。
もちろん、外国語講師、通訳、翻訳、いずれをやるにせよ、プロになるにはまだまだ私のレベルでは不十分ですし、今のまま始めたら中途半端なレベルで、結果として中途半端な収入になると思います。
他方、「外国語はしょせん道具でしかない」という思いからは、「外国語ができるから外国語講師、通訳、翻訳は短絡的な発想」という気持ちもあります。「外国語を生かして国際的企業の財務担当部長になる」という方が、意欲的ですね。
今年私が使っている「マンダラビジネス手帳」の今年の計画の欄に「小さくまとまろうとしないこと」と年初に書き込みました。
語学はあくまでも+α(プラスアルファ)であり、何に対しての+αとするかを考えろという意味です。
雑誌にご紹介いただいたということから、このサイトに書きつづっているような私の「外国語へのアプローチ」は多少の値段が付くと言えるでしょうか。
「あなたは、ものすごい時間とお金を外国語につぎ込んで来たのだから、そろそろ回収に入ってね」と妻からは時々言われます。
ここで「チャリンチャリン」方策、あるいは消極的な「縮み」方策では、「ブログを会員制にして会費をいただく」などという発想に陥ってしまいます。
そこで「ガッポガッポ」作戦!!
と言って、何のアイディアも出てこないのが悲しいところ。
起業するなどという根性もアイディアもない私は、まずは出版など狙ってみたいと思います。
良質のコンテンツを提供することはもちろんながら、編集者の目に留まらなければなりません。
読者の皆さんにお願いは
・一日一回、ランキングのボタンを押していただき、このサイトの知名度アップにご協力いただく。(気の長い話。そもそも今参加しているランキングの知名度はどうなんだと自分でツッコミ)
・一週間以内に語学好きのお友達10人にこのサイトを勧めていただく。(1ヶ月後には日本中の語学好きの人がこのサイトを見るようになる。しかし、そうなったら誰も本は買わないだろうなあ。ここで読めちゃうし。と自分でツッコミ。語学に興味がない友達には、姉妹サイトの「サルバトール・だれ」をご紹介ください)
などと言いつつ、気の長い話なので、外国語学習法の書評記事をたくさん書いて、アマゾンのアフィリエイトでお小遣い稼ぎをするという「縮み」スタイルで終わってしまいそうな気配.....
(このサイトで紹介している書籍のリンクからアマゾンのサイトに飛んで買い物をしていただくと、必ずしも紹介した本でなくても、私に紹介料が入るというものです。ちなみに、先月の実績は360円です。これでは生きていけませんね)
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