2007-03-16
不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か
電車の中で読んでいる本です。
また米原さん流のおちゃらけエッセイかと思ったらとんでもないです。
通訳のテクニックに興味があって、4/1には ISS のお試し一日通訳コースに参加します。
参考書みたいなものはないかと探していて、小松達也さんの「通訳の技術」を買おうかと思っているのですが、この本は良いです。
インプット/アウトプット。アクティブ語彙/パッシブ語彙。他にも私がこれまでに取り上げてきた項目がぞろぞろ出ています。
先日参加したISSの講演会の記事で、「通訳は100%」と書きました。
これは弱い分野を作れないという意味で、範囲のことを書いたのですが、この本のアクティブ語彙/パッシブ語彙のところを読んでいて、範囲だけではなく、厚みの点も考えなければならないと思いました。
すなわち、ペンキ塗りの喩えで、広く薄く塗ったのでは、読み聞きしたら分かるが、話し書くには自分では使えません。
何度も何度も繰り返してペンキを塗って厚くしていくことで、自分の使いこなせる言葉になるわけです。
漢字を覚えるのに我々はどうしたでしょうか。
その字を100万回眺めて覚えようとするよりは、100回書いて覚えた方が、定着も良く早いのではないでしょうか。
「英語の話し方」の國弘さんは、只管朗読の他に、只管筆写と言っていらっしゃいます。
また、精読と多読の間に音読を置いています。(さらには暗唱)
読み聞きのトレーニングは楽な上にやった気になるのですが、意識してアウトプットのトレーニングをしていかないと、ペンキは薄いままで、そのうち剥げ落ちてしまうでしょう。