内挿・外挿
内挿・外挿
日曜の夜、J-Waveを聞きながら久しぶりに走りました。(雨の中)
たまたま流れていたのは、"L'air de Paris"という番組でした。
http://www.j-wave.co.jp/original/lairdeparis/
レストラン「USAGI」のオーナーの河原シンスケさんのインタビュー(フランス語)が流れていました。
最近サボり気味のフランス語ですが、聞いていて「あれっ?」と思ったのが、「ta couleur」というところでした。
インタビュアーが「パリは何色(なにいろ)か?」と質問し、その次が「ではあなたの色は?」と聞いたところです。
couleur は女性名詞なので、ta couleur で良いのですが、自分で使い慣れていないので、「あれ? couleurは男性形で、ton couleur ではないのか?」と思ってしまったのでした。
ちなみに、イタリア語での colore は男性形です。
何年か前に「イタリア語で -ore という語尾を持ち、フランス語で -eur となるものは、男性形 -> 女性形となるらしい」という法則を発見したのですが(「-らしい」では法則になりませんが)、その関係でちょっと考えてみました。
couleur と聞いたときに、colore が男性形であることを想起し、それに引っ張られて couleur も男性形と判断したのではないか。
他方、
colore -> couleur
fiore -> fleur
dolore -> douleur
umore -> humeur
と、男性形->女性形となる中で、
cuore -> coeur 男性形->男性形 と、変化しない例もありました。
ロンブ・カトーの、わたしの外国語学習法 (ちくま学芸文庫)では、米原万里さんの訳に、内挿・外挿という訳語がありました。
どちらがどちらか忘れてしまったのですが、未知の言語を学ぶ際に、既知の言語のルールをそのまま当てはめようとする活動と、それから、未知の言語で学んだルールをさらに拡張するという活動があるという意味です。
今回の間違え方については、例えばイタリア語の名詞の性をそのまま当てはめたのかも知れませんし、あるいは、男性形の coeur に引っ張られて、couleur も男性形と判断したのかも知れません。
(上に書いたフランス語の名詞のうち、一番見聞きするのがcoeur だったので)
などと言いつつ、結局は couleur という基礎単語が身についていないというだけなのですけれど。
一日一回クリッククリック