週刊ダイヤモンド 「今年こそ英語&中国語」
週刊ダイヤモンド 「今年こそ英語&中国語」
この種の雑誌は大抵ハズレなので自分では買わずに図書館か会社から借りてきます。
今回も会社から借りてきて読んでみればやはりいつもと同じ路線。
相変わらずTOEICと英会話指向なのですが、少し興味深い部分もあったのでまあ良しとしましょう。でも大多数の読者はそこは気付かないのでしょうが。
TOEICは誰が何と言おうとインプットの試験であり、点数が高いからと言ってアウトプット力の指標になるモノではないわけですが、その批判に対する主催者の答が「聞けない英語は発せられないし、読めない英語は書けない」(57ページ) というものではやはり寂しいです。「息継ぎが出来なければ遠くまで泳げないわけだから息継ぎ検定で高得点の人は遠くまで泳げる」と言っているようなものでしょうか。
まあそれは受験者とそれを使う会社の人事部の人が分かっていれば良い話です。
最近では、伊藤忠商事の試みが興味深い。
同社では入社4年以内にTOEIC700点以上の取得を義務づけているが、他方、SSTという英会話能力を測定する検定試験を実施している。SSTでは、初級、中級、上級の3段階で評価され、初級と判断された社員は50分間の個人レッスンを16回受講する。そして、中級に達するまで試験を受け続けなければならない。 (31ページ)
TOEICがインプットの試験なのはどうしようもないわけですから、アウトプットの試験を組み合わせれば良いのです。
このSSTは私も受けましたが、時間と場所の制約を受けない電話による会話の試験ですから、企業がどんどん採用すると良いと思います。
「TOEIC730点では低すぎないか」三井物産では海外赴任の剪定基準点の引き上げが議論されている。(29ページ)
そうですね。低すぎますね。
サムスン電子では新入社員にTOEIC900点以上、既存社員に800点以上を課し、課長クラスへの昇進には920点以上が条件となっている。(28ページ)
と比べると、低すぎますね。
日本より人口が少なくて日本より出生率が低い韓国では国内市場に頼っているだけでは会社はやっていけないと分かっているから企業も海外で勝負をするために英語人材を採用するのであり、個人の方も国内に雇用を残せと海外進出しようとする企業に恨み言を言うのではなく、自らも海外に職を求めようとして英語を学ぶのでしょう。
翻って日本は、企業に於いても個人に於いても、そこまでの危機意識が無いと言うことでしょう。
縦軸はマンツーマンかグループか。横軸は会話主体か基礎・ライティング重視。
ここで理解すべきは、会話主体の学校に行く場合は、文法事項などの基礎は既に出来上がっているか、別途自習することから学校では会話だけやるということでしょう。
そうだ、今年は中国語をやろうと思ってこの雑誌を借りてきたのだった。
一日一回クリッククリック