語楽カフェ

趣味としての外国語学習

2005-05-30

「なんで英語やるの?(中津燎子著)」文春文庫  通訳・翻訳

「なんで英語やるの?(中津燎子著)」文春文庫

参考になったことはたくさんあったのですが、通訳について書いて、感想のまとめとしたいと思います。

著者は小学生に英作文をさせるのですが、それは日本語から英語への置き換えではないということです。

日本語と比較させるけれども、おきかえ作業を許さなかった。日本語文と英語文との二つの分は、共にある一つの事実をさしているけれど決しておきかえはきかないのだ。という常識を、いれたかったのだ。..... ある一つの状態を、日本語文と英語文の両方から、ほぼ完全に描写させると言う作業をあきる程させた時、子供たちの頭の中では通訳の基本作業の形が次第に整って来た。訳すと言うのは、言葉を訳すのではなく、状態を訳すのだ」(300-301ページ)

英語で話をしている時には英語脳で考えているのではありません。日本語脳、英語脳、フランス語脳などと言っていたら、脳がいくつあっても足りないですし、一つの言語で得た知識は、他の言語で考えるときには活用できないことになります。

言葉を使って考えているのであれば、言葉存在しない新たな考えは生まれ得ないということになってしまいます。

似たようなことは、 「たった3ヶ月で英語の達人」 (志緒野マリ著) 詳伝社黄金文庫 でトコロテンの型として紹介されています。

私も跳び箱の例を使って説明したことがあります。

今年はこのトコロテンの型を使って外国語運用について説明をしてみようと考えている。

言いまつがい

本日ブックオフ購入は、「言いまつがい」糸井重里著 新潮文庫

単行本で出たときにかなり悩んで買うのを止めたのですが、いつのまにか文庫になって、しかもブックオフで購入できたとはラッキーです。

人はいろんな理由で言い間違えるでしょう。

ケーキ屋で「モンブラン」を指さして「モランボン」と言う人は、間違えて覚えちゃっているのでしょうし、他にも言い間違えのパターンを類型化することは出来ると思います。

私の最近の興味は、音です。

「手術」と言えない看護婦さんは、英語で Should you too... とも言えないでしょう。

日本語にない音は発音し慣れていないので、難しいでしょう。

妻Rの母Yは、妻Rとフィレンツェに行ったときに、「フィレンツェ」と発音できませんでした。

(今でも出来ないようです)

「ふぃ(Fi)」と言う音が、昔の日本語には無かったのではないでしょうか。どうしても「ふい(FUI)れんつぇ」と「う」の音が出てくるか、「ひ(HI)れんつぇ」になってしまいます。

(実際には、ツェの部分も、チェになる傾向があります)

かつての歌手、「欧陽 菲菲」も、きっとオウヤン・フィーフィーとならず、「ふいーふいー」となるか「ひーひー」になるはずです。

若い人は、トロフィー、フィービジネスなどという単語もありますので、苦労はないでしょう。

などと書いている私の横で、妻Rは「言いまつがい」を読みながら一人でクックックッと笑っています。

今計画をしているのは、妻Rの母Yが発音できない音を収集して、日本語にない音の組み合わせを見つけることです。(夏休み自由研究)