中学時代 1
中学時代 1
語学学習法の本を手に取る時、著者がどのような人かということは確認します。
えらい学者さんの書いた本だから良いということではなく、どのような形で外国語に絡んできたかということを知ることで、その人の書いていることに対し、どこまで真剣に取り組むべきかという方針が立ちます。
というわけで、私がどのように外国語と付き合ってきたかを書かないといけないでしょう。
福井の田舎で生まれた私は、英語の塾などもなく、子供英語教室など当然存在せず、中学に入って初めて英語に触れました。
後ろから近づいてきた父は、僕の教科書をのぞき込み、「お父ちゃんは、昔、英語部のキャプテンだったんだぞ」と言いました。
「また始まったか」と放っておくと、
「現在進行形か。Be動詞+ingだな」と言うので、父を少し見直したのでした。
「私は眠っていると言うのを、現在進行形でどういうかわかるか」と聞くので、
「お父ちゃん言ってみな」と言うと、「I am swimming. (睡眠ing)」
そんな父親からは、英語は学べませんでしたが、ダジャレのセンスを学びました。
オヤジギャグと呼んで、人は軽蔑しますけれど、言葉に対するセンスを磨くにはダジャレは良い訓練だと思います。
日本語に対するセンスがない人が、外国語にだけセンスが良いはずがありません。
漢字の使い分けや送りがなに無頓着な人は、funny も interesting も、どちらも「面白い」と訳して、同じ意味だと納得して終わりにしてしまうのではないでしょうか。