中学時代 2
中学時代 2
中学に入って英語を勉強し始めた頃は、周りのみんなもそうでしたが初学者用の薄っぺらい辞書を使っていました。
だれかにお祝いで買ってもらったような気もします。
英和辞典と和英辞典のセットで。
やがてその辞書に物足りなくなったか、「辞書は大きなものを使え」という記事をどこかで読んだかで、私は本屋に向かい、「旺文社英和中辞典」を手にすることになりました。
今ではすっかりくたびれて、ところどころテープで補強してあるその辞書は、昭和50年11月発行の初版のものです。
昭和50年と言えば、私は中学一年でしたが、実際に購入したのは中学二年か三年だと思います。本屋にかなり売れ残っていた感じで、買ったときに既にくたびれていたのを覚えています。
最近思い至ったのは、私が英語好きになり、英語の能力が伸びたのも、この辞書に負うところが大きいということです。
近頃は電子辞書が流行っていて、私も持ち歩いていますが、会社なり自宅で調べるときは紙の辞書を使っています。
これは調べたい単語の周辺に関連語が記載されていたり、あるいは綴りは似ているが違う意味の言葉などがあることから、それらが自然に目に入ってくる効果があると思います。
この「旺文社英和中辞典」の良いところは、派生語、語源がしっかり書かれていることです。
最近フランス語を勉強している中で、いくつかの辞書を使いましたがどれにも満足できませんでした。
これは派生語や語源の記載が無いことによると、最近ようやく気がつきました。
旺文社英和中辞典で慣れ親しんでいる項目が仏和辞典に見つからないのでいらいらしていたのです。
派生語・語源を知ることで、ボキャブラリーは格段に増加します。
イタリア語もやる私としては、イタリア語との関連でフランス語を覚えることも多く、また、ラテン語/イタリア語に語源があれば、それをキーとすることで覚えやすくなります。
特にフランス語については、格調高い文章には、名詞を使うという傾向があるらしく、仏検1級でも、動詞(あるいは形容詞等)を名詞に直して文を作り替える問題が出題されています。
これについては、仏和辞典では対応できません。
動詞と名詞の形が似ている場合は何とかなりますが、例えば、abr?ger と abr?viation のように形が変わってくると、辞書で周辺を見回してもすぐには見つかりません。