2006-03-03
ビジネスイタリア語
ビジネスイタリア語を教えてくれと言われたら、私はどのように教えるでしょう。
例えばフランス語なら「ビジネスフランス語」という本が出ていて、これはかなりテキストとしては良いなぁ思っていますが、それでビジネスができるようになるとは思いません。
そもそも「ビジネス●●語」という外国語は存在しないと思っています。
私たちが社会人になるときに、「ビジネス日本語」を学び直さないのと同じに。
巷には「e-mailの英語」とか「プレゼンの英語」とか「外資系の英語」などと言った本が売られていますが、そのようなものは存在しないのです。
NHKのテキストの「ビジネス英会話」を見てみても、ビジネスの場面での日常会話だったりすることが多いです。
「ビジネスイタリア語」と言うのは、「アカデミックイタリア語」と言っているのと同じくらい幅が広いので、幅が広すぎて個人個人の役に立たないという可能性があります。
例えば金融イタリア語であれば、
「金融の知識」+「イタリア語の知識」+「イタリア語での金融関連専門用語」
という風に分解することができます。
以前、一度だけ金融イタリア語の授業をやったことがあります。
そこで分かったのは、日本語に訳しても意味が分からない生徒さんが多かったということでした。
問題はイタリア語ではなく、イタリア語の金融関連専門用語でもなく、(日本語で書かれた)金融の記事を理解するための知識だったのです。
(金融イタリア語でもう一つ問題になるのは、英語の専門用語をそのまま流用して使うケースが多いので、金融英語のベースがないとつらいということです)