ブリジット・ジョーンズの日記 多読/速読
ブリジット・ジョーンズの日記 多読/速読
「ブリジット・ジョーンズの日記」を読み終えました。
一つ前に読んだFREAKONOMICS と比べれば柔らかい内容で、会話文も多いことからかなりのスピードで読めました。
腰帯には「TOEIC 730点、英検二級~準一級」とのレベル表示がありますが、俗語も散りばめられ、語彙的にはもっと難しいです。
多読の精神からは、「分からない単語は読み飛ばす」という姿勢で問題なく、その意味では英検二級以上でこれに取りかかるのは悪くはないと思います。
ただ、内容的には「18歳未満お断り」的場面もあり、英検二級に合格した高校生はまだ読んではいけません。
日記の形式を取っているので、主語がかなり略されるなど、独特のスタイルとなっており、「多読で外国語を学ぶ」という目的に資するかどうかやや疑問が残りました。
また、そもそも娯楽のための読書や映画鑑賞をしない私が、外国語習得の為に読書をするというのは変な感じです。
「ペーパーバックをスラスラと読めるようになれるくらいの外国語能力を身につけるために、ペーパーバックを多読する」というのは、目的と手段が一致した幸福な関係です。
このような娯楽ものを読むのは私にとっては、「役者になりたいから腹筋を鍛える」みたいなもので、やらなくて済むならやりたくないのだけれどと、根っこのところでリラックスして楽しめない気がします。
かと言って、分野を仕事がらみの会計や金融に向けてしまうと、表現が平板になり、かつ語彙も限られてしまい、結果として語学力のアップに貢献できないのではないかと思っています。
あらゆる分野の語彙を知りたいというのは、あまりに理想として高く、実際は自分の興味と専門分野の周辺しか使わないわけですから、あまり無理に読書の分野を拡げなくても良いかも知れません。
興味がない/使わないのであれば、そのようにして習得した語彙も忘れられていく運命ですから。