語楽カフェ

趣味としての外国語学習

2006-12-13

ノイズキャンセリングヘッドホン体験記

先日お伝えしましたが、都営地下鉄ではAMラジオが聴けることから、通勤時にNHK外国語講座を聞こうとAMラジオノイズキャンセリングヘッドフォンを購入しました。

その印象を書きます。

購入したのが、いわゆる「インナー・イヤー タイプ」と呼ばれるもので、耳の中に入れるものです。

インナー・イヤー」というのは、inner ear で、文字通り「内耳」の意味なのですが、語彙の少ない私はお恥ずかしながらその表現を知りませんでした。

インナーというとすぐに下着を思い出してしまう早熟の少年は、「インナー・イヤー」と聞くと、「下着はヤメテ」などと勝手日本語変換してドキドキしてしまうのでした。

それはそれとして。

旧来のインナー・イヤー型と違い、耳栓に近い密閉度があることから、ノイズキャンセリング機能が無くてもそれだけで外部の騒音が遮断されます。

ただ、内耳の耳の奥まで入れるので、他人の使ったものを使いたいという気にはならないでしょう。

それもそれとして。

都営地下鉄については、乗る車両が新しいものか古いものかで、まず騒音のレベルがそもそも違います。

それと、地下鉄そのものが変な電波を発していて、混線してきます。

また、電波の再供給をしているのが、電車路線と駅のホームと思われ、都営新宿線から都営三田線に乗り換える神保町の駅では、乗り換えの途中、しばらく電波が途絶えます。

いずれにせよ、かつてラジオ講座MDに落とし、電車の中で騒音と戦いながらボリュームを上げて聞いていたことを考えれば、格段の進歩です。お薦めします。

語学学習に限らず、地下鉄に閉じこめられた時の情報源としても有効だと思います。

ノイズキャンセリング機能については、地下鉄の騒音のレベルでは、十分に有効でした。

他方、電磁波に弱い人は、頭が痛くなるかも知れません。

妻はヘッドフォンをかけてしばらくしたらフラフラしてきました。

三日間使ってみて分かったことは、私の聞きたいドイツ語講座は、私が電車に乗っている間には放送されていないということでした。



海辺のカフカ 再考

先日「海辺のカフカ」を英語で読み終えたことを書きました。

その後、日本語でいろいろネット検索をしました。

英語で読んでいた時は、例えば 佐伯さんは、Miss Saeki と出ていました。

その他にも、日本人の名前、地名、当然の事ながらアルファベット表記でした。

英語で読んでいた時は気づかなかったのですが、日本の名前、地名でありながら、アルファベット表記となっていることで、どこか別世界の話のような感じがしていました。

Kazuo Ishiguroの作品を読んでいる時のように。

それが突然、「佐伯」とか、「甲村記念図書館」とかの漢字を当てられると、全く違う色を発し始めます。

(甲村記念図書館については、Komura とあったので、小村だと勝手に思っていたのですが)

それは英語で読んでいた時の、名前とのニュートラル関係を変化させるものです。

佐伯」という名前でさえ、日本人の名前であればその漢字しか使わないであろうと思われるのに、その漢字が当てられた瞬間、違和感を感じました。

それは例えて言うならば、それまで漫画の本でしか読んでいなかったドラえもんが、いきなりテレビアニメになったところ、その声優の声がイメージしていた声と違った時のショックのようなものです。

漢字には音があり、意味があり、それぞれ色があるのでしょう。

例えば Yoshimoto がニュートラルなのに対し、吉本、吉元、芳本、芳元と、日本語ではいろいろな色になる可能性があるわけです。

この部分についてはさすがに英語訳の際には失われてしまいます。

中国語なら大丈夫かも。その他にも、この色を保てる言語があるかもしれません。

ちょっとした発見でした。