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日本通訳翻訳学会 年次大会2日目 (2)

日本通訳翻訳学会 年次大会2日目 (2)

 

午前の最初のセッションは「中間訳出物を通してみる翻訳プロセスの一考察」に出ました。

翻訳者のパソコン操作をスクリーン録画することで、

・まずは直訳調の訳文を打ち込む

・次にこなれた訳文に書き直す

というプロセスが観察されるという発表でした。

 

一旦、STの指し示すことを理解して、そのモヤモヤをTTで吐き出す(ので直訳調の訳文を推敲するというプロセスにはならない)という教科書的な動きになっていないということです。

 

文芸翻訳ではなく実務翻訳だという面があるのではというコメントは納得的でした。「訳抜け」をしないようにという配慮から、まずは全部をTTに置き換えようという配慮があるのかも知れません。

 

話はずれますが、近所の八幡さまで売られている絵馬は、「厄」の文字が逆さに書かれています。

「厄落とし」ということでしょうか。

翻訳家にはありがたくない絵馬かも知れません。

 

 

午前の二つめのセッションは新崎隆子先生の「通訳者のコミュニケーション調整」

学会には素敵な先生がたくさんいらっしゃいますが、私は新崎先生のファンです(などと言ってみる)。

まだお話ししたことがないのですけれど。

 

メッセージに何も加えず何も引かずに伝えるべきとされる通訳者も、いろいろなコミュニケーション調整を加える実例があるという発表でした。

会計(国際会計基準/UK基準など)の世界で、true and fair view を担保するために会計基準からのdeparture が認められていることと似ていると思いました。

 

 

 

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