語楽カフェ

趣味としての外国語学習

翻訳は文化である

翻訳は文化である


翻訳は文化である


いろいろと並行して読んでいるのですが、いきなり引き込まれて、姿勢を正して読むこととなりました。

ちょっと英語ができるので翻訳家になりたいと勘違いをしている(私を含めて)多くの人はまずこれを。

「訳語の選択に迷ったら(翻訳者は常に迷わなければならないのですが)、その文章が書かれている時代に出版されている英英辞書に当たります。.....(途中略).......英英辞書で、少なくとも現在書店で買える新しいものは手元においておかなければなりません。OEDであれば少なくとも古書の第五版、第六版から現在の新しい第十版まで。」(68ページ)

そこまで揃える意気込みもお金もありません....

お薦めです。

追加の引用です。

「文章にはそれを書いたもののみが持つリズムがあります。黙読では分からなかったリズムが音読をすることにより、その意味を含めて頭にしみこむことがあります。朗読の上手に読んでもらえばなおのこと、カンマの区切り一つ一つが音調を整えるために必要であることまでが明確に分かってきます。」(87ページ 日本語が変な気がしますが原文のまま)

(136ページ)「機械翻訳を論じるとき、私たちはこれまで見てきたように、書かれている文章を任意に機械翻訳翻訳させてその正否を考えています。しかしそうした考えが間違っていて、「正確に、明瞭に、簡潔に」文章を書くことが可能であれば、機械翻訳システム翻訳することは不可能ではないのです。問題は翻訳する側にあるのではなく、文章を書く側にあるのです」「米国では技術文書作成スタイルの規格まで作っています」から、機械翻訳システムの活躍する余地があるのでしょう。