2006-02-26
ハロー通訳アカデミー合格祝賀会
新宿のセンチュリーハイアットで行われた合格祝賀会に参加してきました。
合格者とこれから受験する人あわせて400名くらい参加されると聞いていましたが、この試験はこんなに注目されているのだと再認識いたしました。
大阪でも200名規模で行い、東京でもこの規模。ハローは業績が好調なのでしょう。
メインサイトの方に、ホリエモンについて書いたことがあります。
「好きなことと向いていることは違う。自分は向いていることをやる」という彼の言葉は非常に納得できるものであるという記事でした。
しかし、さらに考えてみますと、自分に向いていることであってもそれが生活するに足りるだけの所得をもたらすかどうかという、さらなるポイントがあると思い至りました。
外国語が好きで、外国語を使った仕事をしたいという方がたくさんいらっしゃる中で、必ずしも外国語習得が得意な人ばかりではなく、さらには、翻訳にしろ通訳にしろ、通訳ガイドにしろ、一部の優秀な人以外は食べていけないという現実があります。
当分サラリーマンはやめられません。
ギア理論
私の外国語学習のバイブルの一つに、ロンブ・カトーの「わたしの外国語学習法」がありますが、そのなかで筆者は
「外国語学習に費やされた時間というものは、それが週単位の、またもっと良いのは一日単位の一定の密度に達しない限り、無駄であったということになります」(67ページ)
「外国語学習に必要な最低限の時間は、週平均10-12時間なのです」(68ページ)
と書いています。
私もこのくらいだと思っており、周りの人にもそのように言ってきました。
がっ、しかぁし!!
16カ国語を身につけて、そのうち5カ国語は通訳レベルだという彼女がそれを維持しようとすると時間が足りないではないですか。
そう言えば私も、1994年にイタリアを離れてイギリスに渡り、アメリカ経由で日本に戻ったのが2001年の秋。通訳ガイドのイタリア語とイタリア語検定1級に合格したのは2002年でした。
その間の8年間、私が毎週10時間イタリア語の勉強をしていたかというとそうではありませんでした。
それとも、イタリアにいたときはものすごくイタリア語ができて、そこから8年分レベルが落ちてそれでもガイド試験レベルだったということでしょうか。
ここで考えられることが二つあります。
A. カミンズの氷山理論の通り、他の外国語を学んでいたことで、放っておいたイタリア語のレベルが向上した。
B. 外国語が一定のレベルに達した後は、その維持にかかるエネルギーはそれまでのものより少なくて済む。自動車で低いギアではアクセルをずっと踏み込んでいなければならないが、トップギアではほとんど踏まなくても高速を維持できる。(<=これはすごい発見かも知れない)
カミンズの理論はカナダの英語フランス語バイリンガルの研究から来たものだと思いましたが、私はこれは「外国語」という風に制限する必要があると思います。
日本語を一生懸命やっているだけでは英語はうまくならないでしょう。