2006-03-21
スチュワーデスの英語 (再)
スチュワーデスの機内アナウンスが聞き取れないという話は何度も書いています。
そんなに何回も書いていると、スチュワーデス好きではないかと思われてしまいますが、それについては肯定も否定せず.....
やはり聞きづらかったのですが、今回思ったのは、果たして他の人も聞き取りづらいと思っているのかどうかということでした。
イギリス人、アメリカ人の話す英語の音が高周波の音を多く含むのに対して、日本語が低周波の音が中心なので日本人には英語が聞き取りにくいというのは、トマティスメソッドの説くところであり、それは大体において合っていると思います。
去年受けた、トマティスのお試しメソッドでも、イギリス人の話す英語について、高周波の音をカットしたモゴモゴ音だと日本人は聞き取りやすいと受け取る一方で、私は、低周波をカットしたシャリシャリ音の方が聞き取りやすかったです。
日本語の周波数帯域に慣れたスチュワーデスが、音だけをアメリカ英語を真似て発声し、結果的に高周波の音が使われていないモゴモゴ英語になっているのだとしたら、他の日本人の乗客にとっては非常に聞き取りやすい英語と言うことになります。
逆に、英米人にとってはとても聞き取りにくい英語になっているはずです。
これまでトマティスメソッドについては、高周波の音が多い英米人の英語を聞くことにフォーカスしていましたが、ひょっとすると発音する側からは、日本人の英語は低周波の英語なのかもしれないと思ったわけです。
もし、私の推測が正しいとすると、高周波の音を多く含んだ英語の発声をしないと、英米人に聞き取りにくい音になっていると言うことです。
このような調査研究があるかどうか、ご存じの方、ご連絡ください。
私と友達になってくれるスチュワーデスの方もご連絡ください。
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言語学
今年になって読んだ語学関連書のヒットは「言語の脳科学」(中公新書)です。
その中で、「脳はどのようにことばを生み出すか」という問題が難問中の難問であるとされている理由を三つ上げて、そのうちの一つとして、「心理学の内観法とは、被験者が自分の経験を内観して、言葉で報告する方法であるが、言語のプロセスの大半は意識に上がらないまま進行しているので、言語そのものを内観法で調べるというわけにはいかない」(5ページ)という記述があります。
そこでふと考えました。
バイリンガルやマルチリンガルの被験者に対して、自分自身バイリンガルやマルチリンガルでない言語学者が質問しても限界がある。よって、バイリンガルやマルチリンガルの人が自ら言語学者になるならば、(言葉に乗りにくいプロセスではあるものの)より表現できる範囲がひろくなるのではないかということです。
私がここのブログで書いてきたことは、これまでの経験から書いているものですが、そこには調べてみると言語学では昔から知られていた現象であったものがいくつかありました。
そこで、昨年の東京ブックフェアで購入して放っておいた「第二言語習得研究の現在」(大修館書店)をしっかりと読んで、自分が第二言語習得についてもやもやと考えていることに整理をつけようと思います。
乞うご期待。