2006-09-23
スピードが上がってきました
ジョージ・オーウェルの「1984年」ですが、ようやく1ページあたり1分20秒まで上がってきました。
ここまで戻るのに 180ページを費やしました。
「ドリトル先生航海記」(イタリア語)の最後の頃のスピードですが、あちらよりこちらの方が文字数が多いので、こんなものでしょう。
(もう少し早くなりそうな気もしますが)
ただ、ちょうど話がつまらないところに差し掛かってきて、読みたいという気がやや後退しています。
第三回 生寅の会
帰宅後、妻に
「奥さんは『生寅の会』に出ないのかと聞かれたよ」
と言ったところ、
「生ドラなら食べてやっても良いよ」
との返事が返ってきました。
関西の大学でフランス語を教えている先生にもご出席頂いたのですが、先生と私とで共通している勉強法がありました。
「ラルースやさしい仏仏辞典 Niveau1」を読む
と言うものでした。
見出し語は2,815語しかありませんが、関連語、派生語を入れると、約7,700語になります。
先生はそこの例文を「音読」することで、発音の筋肉を鍛えつつ、生きた文章、単語を身につけることを狙いにされているようでした。
私は今ではすっかりさぼっているのですけれど、それまでの語彙が金融経済時事に偏っていたことから、基礎語彙を増やすことを目指したことと、仏和辞典には同義語・反意語などの記述が無く、仏検対策としては仏仏辞典に頼るしかなかったことからたどり着いたものです。
普段は英英や仏仏など使いませんし、ましてや学習辞書通読による語彙増強などはお薦めしないのですが、この「ラルースやさしい仏仏辞典 Niveau1」は良いです。
辞書について、英和(仏和、伊和、以下略)を使っている人と、英英(仏仏、伊伊、以下略)をどちらを使うかという質問については、前者が多いものの、後者も何名かいらっしゃいました。
私自身は、前者しか使えませんけれど。
その人に合う、合わないもありますし。
辻谷さんの言うところの「意味領域」を確定させるための第一段階としてどこに柱を打ち込むかというだけであれば、どちらを使っても同じだと思います。
辞書にしろ文法書にしろ、世の中の言語活動を観察して、その代表的なものを記載したに過ぎないということを心に留めておけば大丈夫でしょう。
ただ、辞書にある訳語が全てだというアプローチになってしまうと、(どちらもリスクはあるのですが)前者のリスクの方が高いでしょう。
業務用トラックとレオナルドダヴィンチ
朝の時間もかなりの交通量です。
私の横を通り抜けていく業務用トラックのボディには、会社名などが当然入っているのですが、ボディの左側には当然左から右に書かれています。
寅彦運輸株式会社
他方、ボディの右側はどうでしょうか。
社名を左から書いていると、追い抜かれていく途中に目に入ってくるのは
社会式株輸運彦寅
と言う順番です。
これでは意味が取れません。
自分の前の視界が開けていて、車までの距離が十分にあるならば、全体を捉えることが出来、左から読むことが出来ます。
逆に社名を右から書くと、目に入ってくる順に読めば
寅彦運輸株式会社
となるものの、離れた位置から見ると
社会式株輸運彦寅
となるわけで、これはまた困ってしまいます。
昔は日本語の横書きは右から書いていたので、高齢の方は抵抗がないかも知れません。
以前は車のボディの社名も右側は右から左というのが多かったような気がしますが、英文社名あるいは英文社名併記が増えたこと、電話番号を並べて書くことが多いことなどから、最近はボディ右側も左から書くのがほとんどのようです。
大手町までたどり着く間に、右から書いたものは二台しか見かけませんでした。
(荷台だけに二台)
などと考えていると、相変わらず「トマト」の反対の話が頭に出てきます。
「ト」の音をひっくり返すともはや「ト」ではなく、「ot」になるというのは、カナ表記している限りは表現できません。
そこでこれをレオナルドダヴィンチの鏡文字のように、左右ひっくり返して書くことで表すのはどうでしょうか。
これはダヴィンチ的ひらめきだと自分に酔っていると、「TOMATO」に出てくるアルファベットが全て左右対称の鏡文字だと発見しました。
うーむ。ダヴィンチコード。
サントリー チューハイ 「カクテルカロリ」
電車の中吊り広告で「カクテルカロリ」を目にしたときに、イタリア留学時代に住んでいたミラノの住所、「Pasquale Paoli (パスクワァレ・パオリ)」を思い出しました。
「カクテルカロリ」と声に出していないのに、やはり頭の中では音が響いて、「Pasquale Paoli と音が近い」と判断しているようです。
カクテルカロリも、パスクワァレ・パオリも、日本人的には7音で、4+3の区切りとなっています。
これは日本人にとってしっくり来る区切りだと思います。
神保町から大手町の朝の通勤徒歩時間帯に、FMでコニカミノルタ提供の番組があるのですが、「コニカミノルタ」という7音が、コニカ・ミノルタの3+4に切れるところがしっくり来ません。
コニカとミノルタがくっついて出来た会社だということを知らなければ、「コニカミ・ノルタ」と区切ってしまうでしょう。
日本人の名前で、7文字の人は、4+3と3+4と、どちらが落ち着きがよいでしょう。
男性であれば4+3の方が、逆三角形を想起させたくましいイメージがあるでしょうか。
それとも3+4の方が、安定感があるでしょうか。
上北剛(うえきた・つよし)さんと、植木達良(うえき・たつよし)さんとでは、どちらの区切りがよいでしょう。
俳句や短歌を音読するときに、4+3と3+4で印象が違う気がします。
4+3の方が、終わっていく感じがします。
「ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花のちるらむ」
私は、この「光のどけき」を、「光の/どけき」だと最近までずっと思っていました。
日本人に4+3の区切りが埋め込まれているのではないかと思います。
このあたりは別宮 貞徳の「日本語のリズム」にちょっと書かれていたようなのですが、内容が深く立ち読みでは把握しきれませんでした。