2006-09-29
辻谷真一郎 翻訳公開講座 ソレイア
参加するまでの私の期待に満ちた書き込みを読んでいた方は、参加報告の書き込みのないことに、「ハズレだったのかな」と思っていらっしゃったかも知れません。
ハズレでした。
誤解の無いように申し添えると、3時間 4,500円という価格設定を考えると、ハズレであったということで、1,500円だったらそれほど文句はなかったと思います。
今回の講座が私にとってハズレだったと言うだけで、他の回がどうだとか、他の参加者にとってどうだったかというわけではありません。
辻谷氏の和訳に対するアプローチは私は好きですので、誤解の無いようにお願いします。
さて、講座の前半は、辻谷氏の情報量理論について、受講者との質疑応答。
氏の著書の内容を超えるものではありませんでした。
後半は事前に配布された課題の訳文について検討。
講師は明らかに課題文を読んでおらず、また、受講者の訳例も読んでいないようでした。
「翻訳は日本語の問題である」ということはよく言われ、それはそれで正しいのですが、その前提としては、外国語で書かれたものを正しく理解しているということです。
外国語を書いた人がイメージした原風景が外国語で表現されていて、それを読んだ翻訳者が自分の頭の中で元の原風景を再構築し、それを日本語によって表現するという行為です。
前半の外国語の理解/解釈の部分が不十分であったことから、その訳文を議論することの重みがやや減少した感じでした。
the/a の使い分けについても、強と弱、既知と未知、実と虚という対立としての提示のみであり、それはマークピーターセンの「日本人の英語」における冠詞について記述と比べると薄っぺらい感じは否めません。
著書「学校英語よ、さようなら」にも、冠詞を軽視するような表記もありました。104ページ
医薬翻訳が専門だということなので、冠詞の使い分けによるニュアンスの違いはあまり問題にならないのかも知れませんが。
小田急線成城学園前駅に成城コルティがオープン
トロワグロのお店も入るようです。
トロワグロなんて、知らない人が聞いたら意味不明の名前ですね。
同僚のO君は、「トロ、マグロ」と聞き間違えていました。
フランス語を囓ったことがある人であれば、(レストランやケーキ屋の名前にフランス語が多いことから)フランス語ではないかと推測して、trois gros という綴りが頭に浮かぶかも知れません。
これだけ見ると、「三つの/三人の」「大きい人/太った人」です。
「三人のデブ」という名前のレストランやケーキ屋に食べに行きたいかと言われると、ちょっと考えます。
フランス人であってもそうだと思うのですけれど。
「サンデブでランデブー」などというキャッチコピーで人を集めているのでしょうか。
フランス語では、millefeuille で、mille (千)と、feuille(葉)から出来ています。
しかし実際は feuille という語の発音は「フイユ」の方が近く、「フィーユ」と発音すると、fille (娘、女の子) となってしまいます。
私は mille filles が好きだ !! 私は mille filles が欲しい !! などと叫んでいると、フランスでは捕まるかも知れません。
ちなみに私は ミルフィーユが好きです。(どっちだ !?)
でも、ミルクレープの方が好きです。
シャンソンに「枯葉」という有名な曲があります。
仏題は「Les feuilles mortes.」なのですけれど、葉は「フィーユ」だと思いこんでいると、「Les filles mortes.」となって、「死んでしまった娘たち」になってしまうのでした。。。